DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

2019.10.03

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

賃貸住宅でもDIYで自分らしいインテリアを楽しんでいる方もたくさんいらっしゃいますよね。
MATERIALでもマスキングテープや貼って剥がせるタイルステッカーなどが人気があります。
今回はDIYで内装材選びをする際に気を付けていただきたい【内装制限】についてお話しします。

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

内装制限ってなに?

賃貸住宅のDIYをする際に重要な「原状回復できるDIY」。そのアイディアや対応商品の開発も進みましたが、最近では「DIY可能賃貸住宅」も増えてきました。これからますますニーズが高まるDIYですが、実践の前にぜひ知っていただきたいのが「内装制限」です。

「内装制限」は、火災が発生した場合に、避難する時間を稼ぐために内装に使用する材料を燃えにくいものにするというルールのことで、建築基準法・消防法のもとに定められています。その内装制限を調べる方法があります。それが、「賃貸DIYガイドラインvol.1.1」に記載されているフローチャートです。この「賃貸DIYガイドラインvol.1.1」は、【一般社団法人HEAD研究会 賃貸DIYワーキンググループ】が作成しております。ダウンロード及び詳細は下記のリンクよりアクセスしていただき、ご案内に沿って進めていくことでダウンロードが可能です。

DIYしたい部屋の構造や場所によって、内装制限がある場合とない場合がありますので、まずは該当のお部屋がどこに当てはまるか、同ガイドライン内にあるフローチャートを使って調べてみてくださいね。

ガイドラインのフローチャートを使ってみよう!

実際の物件でどのようにフローチャートを見ていくのか実践してみます

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

まずは、DIYしたいお部屋の情報を手に入れます。不動産屋さんに問い合わせたり、手元にある資料を準備してください。不動産屋さんでよく見かける左の賃貸情報の資料にもしっかり書いてありますよ。

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

ガイドラインのフローチャートをスタートします。この建物の構造は鉄筋コンクリートだから、「イ.RC造集合住宅編へ」へ進みます。

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

次の質問は「集合住宅は3階建て以上の建物ですか?」、賃貸情報で確認すると3階建てとなっているので、「はい」に進みます。次に「住戸は100㎡以上ですか?」という質問で、確認すると【55.68㎡】なので、「いいえ」に進みます。すると「イ-2.消防法についてご覧ください」となりました。

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

「集合住宅の延べ面積は2100㎡以上ですか?」という質問には、不動産会社へ確認しました。そこで、この建物の延べ床面積は1018.8㎡という情報を得て次の質問へ。(もちろん、この時に不動産会社の方にお目当ての物件に内装制限があるか聞いてしまうのも有りです)

「集合住宅の延べ面積は1400㎡以上ですか?」こちらも「いいえ」に進みます。

「集合住宅4階以上の各階の床面積が300㎡以上450㎡未満ですか?」の質問に対して、この建物は3階建てなので該当しません。「いいえ」に進みます。

ゴール!「内装制限はありませんので、【ガイドラインを踏まえたDIYの実例】などを参考にDIYを楽しんでいただけます。」という事で、内装制限について調べることができました!

※【ガイドラインを踏まえたDIYの実例】は同ガイドラインの後半ページに記載されています。

今回は内装制限のないケースでした。鉄筋コンクリート造は住戸の広さや階数によって内装制限にかかっている場合が多いようですね。その他、木造や鉄骨造などそれぞれの特性に合わせた基準で内装制限を設けていますので、正しい情報を基に調べてください。

 

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

さて、もしDIYで改装したいお部屋が内装制限の対象だった場合はどうすればいいのか。例えば、準不燃以上の内装制限がある部屋の壁紙をDIYで貼り替えたい時は、下地・壁紙共に準不燃または不燃の材料でなければなりません。貼りたい壁紙が準不燃以上かどうかはカタログや商品紹介ページに掲載されているので、ご確認の上ご購入ください。

Web検索で「木材 不燃」「壁紙 準不燃」というキーワードを入力して調べる事ができます。また、画像検索はイメージもわかるので便利ですよ。

もう一つ確認!既存の壁材の上に施工するのは〇?×?

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

内装制限がある場合、元々貼ってある壁紙の上から壁紙やペイントを施工することは、認定されている施工方法と変わってしまうため、剥がしてから準不燃以上の材料を施工してください。

その古い壁紙を剥がす際にも要注意!通常壁紙を剥がすと、裏打ち紙と呼ばれる薄い紙が壁に残ります。この裏打ち紙の部分も剥がして下地材の表面(石膏ボード等)が見えた状態で新たに不燃仕様等の壁紙を貼る必要があります。動画などで裏打ち紙の剥がし方も見る事が出来ますが、法律に関わる部分なので下地づくりはプロの方にお願いするのが安心かと思います。

不燃材ってどんなもの?

好きな材料は使えないの?と少し心配になりますよね。では、どんな物が不燃なのかリストアップしてみました。

【不燃材】・レンガ・陶磁器質タイル・ガラス・しっくい・石・コンクリート・厚さ12㎜以上の石膏ボード・瓦・・・などなど

材料として固くて燃えにくそう…そんな材料はやはり不燃材料です。
キッチンなどでよく見るタイル壁は、デザイン性だけでなく防火性能を備えたぴったりの材料ということですね。でも実は、普段目にしている壁紙や塗料も実は不燃材・準不燃等の防火認定を取得している材料がたくさんあります!もちろん下地に不燃仕様の石膏ボードなどと組み合わせていただく必要がありますが、内装制限は決してDIYのハードルを高く上げてしまうものではありません。

その他、Web検索やカタログ、ホームセンターやDIYショップの店員さんに聞くといったことで調べることができます。

DIYをする前に知ってほしい『内装制限』のお話し

MATERIALで扱っている輸入壁紙のページにも防火性能が書かれていますので、ご確認ください。(商品によって防火性能は異なります。記載の無い商品はお問い合わせください。)

MATERIALで人気の不燃内装材

美しいデザインの輸入壁紙も実は不燃仕様!

光沢のある柔らかな質感の漆喰、ヴェネチアンプラスターは不燃材

水廻りも安心、陶磁器質タイル

ご紹介した商品は一例ですので、ぜひお気に入りのデザインやカラーを見つけてみてください。

DIYを計画する際には部屋の内装制限に沿った材料・施工方法を選び、住む方もオーナーさんも安心の住まいにしていきましょう!わからないときには遠慮せず、不動産会社や工務店などのプロの方に問い合わせてくださいね。

冒頭でお話しした『DIY型賃貸借』についてのご案内は下記よりダウンロードください。

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